バッハの好きな曲を聴いていると日常とは次元の違う世界へ連れていかれることがあります。
私の場合特に宗教曲などだとその別世界度は強まります。
もちろん、バッハの音楽だけに限らずあらゆる曲で体験することですが、
自分の周りの家事やその他の雑事諸々で脳内がさんざめいているところへ音楽が流れ込んできて、別次元へ、深く高く強く敬虔な生命の状態へ連れて行ってくれます。
音楽を聴かなければ体験できない状態ですが、その魂は自分と切り離された音楽の中に存在しているのではなく、もともと自分の中に存在しているものだと感じています。
懐かしく「ただいま」と言って本来の場所に戻ってきた感覚があります。
個々人が持っている本来の深い魂の扉を開くということ、音楽の力とはこれだと感じます。
ピアノを指導していくうえで、年齢が低い場合は特に、できなかったことができるようになること、などの喜びに意識が向きがちでそれはそれで大切にしたいことですが、この、「音楽によってその生徒それぞれの心の扉を開いていく」というもっとも大切な目的を忘れないようにしたいと思います。
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