学校によって色々ですが多くの中学高校で合唱コンクールの季節ですね。
教室でも2人の生徒さんが中学校の合唱コンクールに向けて伴奏の練習に取り組んでいます。
いつも思うのですが、合唱コンの伴奏となるとみんな本気度がちがってきます(^^)
比較的普段の練習や発表会でさえのんびり気味の生徒さんでも、合唱コンの伴奏となると覚醒したように練習に気合が入ってきます。
思うに、生徒さんたちにとって学校は今現在生きている社会そのものであり、演奏のでき如何は、大げさにいえば社会生活での自分の存続がかかっているのではないかと思います。平素の練習とはモチベーションが断然違うんだと思います。
何十人というクラスの皆の歌を支え、リードし、ノーミスで弾かなければならないという重圧にも負けず果敢に伴奏者に立候補するその姿勢は尊敬に値すると思います。
本番に向けて一つの曲を弾きこむことによって平素のんびり気味の生徒さんはまず音が違ってきます。貫禄のあるよく響く音になり、並行して取り組んでいる他の曲も見違えるように上達してきます。
合唱コンの力ってすごいです。生徒の皆さんつくづく学校で一生懸命生きているんだなあと感じます。
何年か前、高校で合唱コンの伴奏を任された生徒さんがあり、その生徒さんはクラスで他に弾ける人がいなくてどうしてもと頼まれたようなのですが、その時の曲はかなりの難曲で、その生徒さんにとってはとてもハードルの高い曲でした。あまりにも難しすぎるので、何とか他の人を探してもらうことはできないか聞いてもらったりしましたが、やはり他にいないようでその生徒さんも受けるしかないようでした。じゃあもうやるしかないということで、本当に本当にその生徒さんは頑張りました。とてもまじめで学校の試験勉強なども真剣に取り組んで学校で上位に入るような生徒さんでしたが、本番近くではその試験勉強も犠牲にして練習に取り組んでいました。みていると気の毒になって、自分の学校の生徒にここまでさせてしまう学校に対して物申したいような気持でした。けれど生徒さんは本当によく頑張って本番までになんとか形にすることができましたが、それでもまだ不安の残る状態でした。
本番の日、演奏の動画をスマホに送信してもらってドキドキしながら見たのですが、ミスもなく今までで一番よく弾けていました。すごいと思いました。それまでの努力と本番での度胸と集中力に心から感心しました。
動画の後半画面がかなり揺れていたのですが、後で聞くと撮影されていたお母様が感動で大泣きしていて揺れていたそうです。お母様は弾けないだろうと思っておられたそうです。追い詰められながらひたすら努力している我が子を間近で見守ってこられたお母様のお気持ちは察するに余りあるものがありました。
忘れられない思い出です。
ドラマがいっぱいの合唱コンの伴奏、今年も本番が楽しみです!(^^)!
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